セメント製品
セメント系固化材
効果と用途
ソルスター自体が持っている諸成分と固化対象土中の水が反応してエトリンガイトを生成し、脱水効果を発揮するとともに、水和反応によって自硬性を持つカルシウムシリケート系水和物を生成します。さらに、固化対象土の土粒子とも化学反応し、硬化を促進させるなど、それらが相互に作用することで固化体を安定させるとともに、長期にわたって安定した強度を保ちます。
ソルスターは、紛体のまま軟弱土に散布して改良する道路・宅地地盤の安定処理・ヘドロの固化としての浅層改良工やスラリーとして使用するコラム工の深層改良工等に効果を発揮します。また、建設発生土の有効利用・環境保全のための固化処理や流動化処理工法等でも優れた性能を発揮し、幅広い用途に対応可能です。
特長
水和生成物として結合水の多いエントリンガイトを生成しやすく、土中の水分を多量に取り込むため、高含水比の土の固化に適します。
水和反応の際に生成する水酸化カルシウム量が少なく、一般的なセメント系固化材に比べてpH値が低くなります。
長期間にわたって水硬性が継続するため、安定した強度が確保できます。
高炉水砕スラグの効果により、重金属類の固定機能を有しています。特に六価クロム溶出量を低減する効果があります。
ソルスターの取り扱い
ソルスターをご使用になる前には、必ず製品安全データシート(SDS)をお読みください。
ソルスターは土を固化するための材料であり、モルタルやコンクリート等には使用しないでください。
固化材対象土に適したソルスターの種類を選定し、事前試験を実施していただき適正な添加量で使用してください。適正な選択が行われなかった場合は、硬化不良や膨張などを起こす可能性があります。
ソルスターを過剰に添加した場合は結合水の不足による固化不良や未水和のソルスターが降雨等により吸水すると膨張を起こすことがあります。また、混合不良の場合にも膨張を起こす可能性がありますのでご注意ください。
ソルスターには、極微量のクロム化合物が含まれており、これを用いた改良体からは、土壌環境基準を超える六価クロムが溶出する場合があります。ご使用に際して、事前に溶出試験を行ってご確認ください。
六価クロムに対して過敏である場合は、アレルギーを起こす可能性があります。
ソルスターの使用に際しては、適切な保護具(手袋、保護メガネ、防塵マスク等)をご着用ください。
ソルスターは水に接触すると水酸化カルシウムを生じ、アルカリ性(pH12~13)を呈し、皮膚、目、口、呼吸器等を刺激したり粘膜等の燃焼を起こす場合があります。特に目に入った場合は、速やかに水で洗浄し、専門医の診察を受けてください。
ソルスターの貯蔵は、通常のセメントと同様に水分や湿気にご注意ください。
ソルスターのご使用にあたっては、発塵や周辺への飛散にご注意ください。
フレキシブルコンテナは重量物用容器であるため、安全管理には十分配慮して作業を行ってください。